(一社)対馬観光物産協会ブログ

対馬の観光物産情報をお伝えします。
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「化石が語る対馬の物語」講座・現地観察会、新たなエコツアーについて
 こんにちは、3/16〜17(土・日)に開催した化石・地質講座の余韻がまだ抜けない局長Nです。

 (お彼岸の墓参りのあとも、海辺を歩いて山を越え、ウニの生痕化石を見に行きました)

>>「化石が語る対馬の物語」(対馬楽講座〜自然編〜スペシャル)について(当協会ブログ2019.02.25 Monday)


講座の様子

 講座の受講者は59名、現地観察会は42名でした!


現地観察会

 現地見学会のメインは、厳原町上槻(いづはらまちこうつき)での化石採掘。

 対馬の地下に5キロ以上の厚さで堆積しているとされる対州層群(堆積岩)のうちもっとも古い年代(1800万年前〜)の地層です。


化石

 講師の(株)親和テクノの青木隆弘さんの指導のもと、岩を割ると・・・淡水性の貝の化石が!

 大人たちも夢中、というよりむしろ、大人たちが夢中(^^)


植物の化石

 もうひとつの海岸の堆積岩を割ると、植物の化石が。

 発見された化石の種類からみて、1800万年ほど前、このあたりは河川近く、あるいは湖の底のような、浅い淡水環境だったようです。

 現地見学会のコースは、対馬市役所〜東邦亜鉛(株)対州鉱山(化石見学)〜厳原町上槻〜鮎もどし自然公園〜対馬市役所。


鮎もどし自然公園

 お昼は、鮎もどし自然公園(厳原町内山)で、花崗岩の一枚岩とホルンフェルス(堆積岩が花崗岩マグマの熱で変成した岩石)を観察しながら、お弁当をいただきました。


 講師の青木隆弘さん、参加者の皆様、東邦亜鉛(株)対州鉱山管理事務所様、ありがとうございました!

 スタッフの皆さん、お疲れ様でした<(_ _)>



 おまけ

 今回の講座・現地観察会の(個人的な)最大の発見は、対馬の95%を占める堆積岩・対州層群の面白さでした。

 対州層群の下層・上槻では淡水性の貝の化石が、中層の鹿ノ浦(峰町)・吹崎(美津島町)などでは深海性の貝(化学合成生物群集)の化石が発見されています。

 これは、対馬の大地のもとになった堆積環境が、淡水域〜浅海〜深海へと変化し、その後、地表まで隆起したことを意味しています。

 最近の研究では、対州層群の形成期は1800万年前〜1600万年前(かつては4600万年前〜1400万年前と考えられていました)とされ、その時代の一大イベントといえば

 日本列島の形成

 です。

 アジア大陸東端の陸塊が、対馬南西部を軸として時計回りに40〜50度回転し、西日本の原形となったと考えられており、

観音開きモデル説

図: 「GSJ地質ニュース Vol.6 No.4」より


 日本列島を回転させるほどの巨大なエネルギーの支点・作用点が、対馬近海だったことになります。

 (あ、wikipediaの「日本列島」にも、「西南日本は長崎県対馬南西部付近を中心に時計回りに40 - 50度回転し、」と書いてあります)



垂直の地層

 本来水平なはずの地層も、こうなるわな(-_-;) 
 (写真は峰町志多賀の鹿ノ浦)


 もうひとつ、対馬南部の「鮎もどし自然公園」には、花崗岩の一枚岩が露出しているのですが、これは1400万年前のものと考えられ、その時代の大事件といえば、

 紀伊半島南部のカルデラ噴火(世界最大級)

 です。


 そのマグマが冷えてできた巨大な花崗岩(長さ60km、厚さ10km)は比重が軽いため、紀伊半島を押し上げて険しい山地を作った、とされているわけですが・・・

 厳原町内山にも巨大な花崗岩が露出しており(美津島町の鶏知ダムの地下750mにも花崗岩が伏在しているらしく、かなり広い範囲になります)、対馬南部を持ち上げたのかもしれません。




 現在は火山活動や地震がほぼなく、静かに見える対馬の化石・地質・地層が語っていたのは、

 激動の「日本列島誕生史」

 だったのです。



 おまけ2

鹿ノ浦石灰岩

 峰町歴史民俗資料館の前庭に展示されている深海性の貝類化石が含まれる石灰岩。


ウニの化石

 美津島町吹崎のウニの化石(の一部・・・)。


生痕化石

 と、ウニの生痕化石。

(地層にそって数十m。この範囲・密度は、世界的に貴重なものになる可能性があるそうです)


 ここは干潮時しか行けず、山越え・崖を降りるので、陸路ではちょっと危険なのですが・・・

 シーカヤックの拠点である箕形(みかた)に近いので、生痕化石を観察するあらたなシーカヤックツアー・エコツアーが成立するんじゃないか?!

 うふふ(-_-;)

記事カテゴリ: 対馬の自然
「化石が語る対馬の物語」(対馬楽講座〜自然編〜スペシャル)について
 こんにちは、昨日、今年の花粉症が始まった局長Nです。あー(>_<;)

 さて、昨年夏から秋にかけて開催し、好評を博した「対馬楽(つしまがく)講座〜自然編〜」(延べ受講者367名)ですが、今年度ファイナルの講座を開催します!


 これまで数年にわたり、対馬の歴史や自然などをテーマに講座を開催してきましたが、ファイナルのテーマは・・・。


 「化石(地質)」(シブいっ!!)



 国境の島・対馬は、魏志倭人伝以来の悠久の歴史と、ツシマヤマネコに代表される多様な自然に恵まれていますが、すべての基盤となっているのが「大地」。

 我々がいつも歩いているこの島の大地がどうやって誕生し、現在にいたったのか、興味ないですか? (ありますよね?!)


 対馬の基盤の地質は、海底に降り積もった砂や泥からなる堆積岩で、対州層群(たいしゅうそうぐん)と呼ばれています。


 その厚みは5km以上(上端・下端は不明)で、数百万年(諸説あり)の時をかけて堆積し、それが地表に現れたものです。



 さらに!(興奮っ)

 現在、対馬海峡の平均水深は約90〜100m(最大水深は約230m)ですが、島内で深海性(水深500m以上!)の貝の化石が発見されており、

 対馬の大地はかつて、深い海の底であった

 ことを示唆しています。
 

 すごくないですかっ?!!

 深海といえば、マッコウクジラとかマリンスノーとか、「深海クリーム」とか「ま水ストロー」とか、ドラえもん世代(第4巻5話「海底ハイキング」)にはたまらないあれですよ!!


 海の底に! 泥や砂がドバーッと堆積して、それがグニャーと曲がったり! ザーッと流れたり! ズガーン!と隆起して、今の対馬ができたんです!

(擬音はイメージです)

 ふー(>_<;) 



 講師は、「(株)親和テクノ」の青木隆弘さん。

 長崎・佐賀を拠点に、調査・測量設計の建設コンサルタント事業から施工まで行う総合建設業者の技術者、地質調査のスペシャリストで、今回は「化石」という切り口で、対馬地質の形成の謎について、語っていただきます。

 故・國分英俊先生とのお付き合いもあり、今回の講師をお願いしたところ、気持ちよく受けていただきました<(_ _)>

 翌日にはフィールドワーク(現地見学会)も開催しますので、お楽しみに!!


化石が語る対馬の物語チラシ


対馬楽講座〜自然編〜スペシャル! 化石が語る対馬の物語

3/16(土) 対馬楽講座「化石が語る対馬の物語」
【日 時】 平成31年3月16日(土) 19:30〜21:00
【会 場】 対馬市交流センター3階大会議室(対馬市厳原町今屋敷661-3)
【講 座】 化石が語る対馬の物語 〜地球を食っていた二枚貝の謎〜
【講 師】 株式会社親和テクノ 青木 隆弘
【参加料】 無料
【定 員】 100名(先着)

3/17(日) 地層フィールドワーク(現地観察会)
【日 時】 平成31年3月17日(日) 9:00〜14:00
【行 程】 ふれあい処つしま〜小茂田〜上槻〜(豆酘)〜ふれあい処つしま
(各自、自家用車で移動しながら、地層・地質を観察します。動きやすい服装、リュック、手袋(軍手)、弁当・飲料持参でご参加ください)

【主 催】 一般社団法人 対馬観光物産協会

【お申込み】 電話・FAXにて、必要事項:氏名・住所・性別・年齢・電話番号、種別(講座/フィールドワーク)をお伝えください。
※フィールドワークは、自家用車を運転して参加できることが条件になりますので、ご注意ください。

または、インターネット
>>Googleフォーム
からお申込みください。


〒817-0021 長崎県対馬市厳原町今屋敷672-1観光情報館ふれあい処つしま
一般社団法人 対馬観光物産協会 担当 西・上原
TEL 0920-52-1566 / FAX 0920-52-1585

お申込みQRコード
お申込みQRコード



おまけ

昨年から今年にかけて、あちこち歩いた際の地層の写真です。

厳原町阿連

厳原町阿連(あれ)


豊玉町唐洲1

唐洲2

豊玉町唐洲(からす)


上県町・女連

上対馬町女連(うなつら)


豊玉町・塩浜

豊玉町塩浜(しおはま)


タフォニ

塩浜のタフォニ・・・(-_-;)

記事カテゴリ: 対馬の自然
対馬の秋の生き物と対馬楽講座について
 こんにちは、事務所にいるのがもったいない爽やかな秋空が広がっていますね。

 今日は釜山の街並みが肉眼で見えているそうです。

 心はどこかの山の中、局長Nです(殴)


ダンギク

 さて、9/22(土)に、対馬の秋の名花ダンギクを見るために城山(対馬市美津島町黒瀬)に登ったところ、

タマゴタケ

 数十種類のキノコが咲き乱れる(?)、秋のキノコ祭りが絶賛開催中でした(^^)


豆酘崎

 9/24(月)は事務所当番でしたが、その夜、日本では対馬にのみ生息するアキマドボタルを探しに豆酘崎(つつざき。対馬市厳原町豆酘)をウロウロ。

アキマドボタル(オス)

 成虫オス3匹(↑これ)、メス1匹を確認しましたが、9/16に何匹もいた幼虫は確認できませんでした。

アキマドボタル(メス)

 メスは、これで成虫。首の付け根(肩?)のあたりに、小さく退化した翅(はね)が見えます。

 ゲンジボタルほどの大きな群れにはなりませんが、対馬ではこれからしばらく、ゆっくりと舞う大型のホタル(オス)を鑑賞できます。


 渡りのシーズン真っ最中のアカハラダカは、9/22(土)に2万5000羽以上、ハチクマも52羽が観察されたそうです。すごい(-_-;)

 >>2018年アカハラダカ秋の渡り(野鳥通信〜対馬から 通信使さんの野鳥サイト)



 さて、そんな雄大な対馬の自然を楽しむ講座「対馬楽講座」も、いよいよ終盤です。



 本日9/25(火)は、厳原会場(対馬市交流センター)で、

対馬ならではの植物とその分布の不思議

 についてのお話。

 講師の山本さんいわく、対馬は「大陸系・日本系、北方系・南方系の植物をひとつの島で楽しむことができるお得な場所」だそうです(^^)


 明後日9/27(木)は、上対馬会場(上対馬総合センター)で、一般社団法人MITの代表理事・吉野元さんによる

ツシマヤマネコとつながる農林水産業

 についてのお話です。

 資料を印刷しながら、私自身も講座を楽しみにしています。




【厳原会場】 対馬市交流センター3階 大会議室 19:30〜21:00

9/25(火) 植物にとっても「国境の島」? 対馬の植物とその分布の不思議
 講師 対馬市島おこし協働隊 生物多様性保全担当 山本 武能

10/2(火) 陸橋の島 対馬の昆虫
 講師 対馬の自然と生き物の会 境 良朗


【上対馬会場】 上対馬総合センター 視聴覚室 19:30〜21:00

9/27(木) ツシマヤマネコとつながる農林水産業
 講演 一般社団法人MIT 代表理事 吉野 元


 >>「対馬楽講座〜自然編〜」と「タフォニ」について(当協会ブログ2018.08.21 Tuesday)

記事カテゴリ: 対馬の自然
対馬の自然と対馬楽講座(途中報告)について
 こんにちは、朝夕は少し涼しくなり、虫の音が秋の気配を感じさせますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか?

 内山峠にアカハラダカの渡りを見に行ったり、夜の豆酘崎(つつざき)にアキマドボタルをチェックに行ったりしている局長Nです。

アカハラダカ

 さて、野鳥の会といえば野鳥のカウントが有名ですが、この写真のなかに、アカハラダカは何羽いるでしょう? 

(答えはブログ記事の最後に)


 ちなみに、9/16(日)の「アカハラダカ観察会」(対馬野鳥の会主催)では、1日に3万2000羽が渡ったそうです。

 翌朝、私も行ってみたのですが、岐阜から来島された生物サークルの大学生さんが

「岐阜でもアカハラダカは観察できますが、丸1日で400羽程度です。対馬では1つの群れで400羽を超えるので、桁が違いますね・・・」

 とびっくりされていました。


 あ、豆酘崎のアキマドボタルはまだ、幼虫が葉の裏で光っているだけでした。

 あと1〜2週間ですかね?


 さて、8月末から始まった対馬楽講座ですが、厳原会場のお申込みは87名、実参加は初回(8/28、私・山歩き)が59名、第2回(9/4、島おこし協働隊 上原さん、アウトドア)は52名、第3回(9/11、対馬野鳥の会 杉原会長、野鳥)は57名で、上対馬会場のお申込みは28名、第1回(9/13、対馬自然写真研究所 川口誠さん、生物相)の実参加は23名でした。

対馬楽講座第3回の様子2

(厳原会場第3回「旅鳥の宝庫・対馬」の様子)

対馬楽講座第3回の様子1

(第3回の講師 対馬野鳥の会 会長 杉原 敏 さん)

 参加いただいた皆様、ありがとうございます!



 講座を受講し、より理解を深めてフィールドに出ると、対馬の自然の楽しさが倍増します。

 本日9/18(火)より後半戦です(^^)

 >>「対馬楽講座〜自然編〜」と「タフォニ」について(当協会ブログ2018.08.21 Tuesday)



【厳原会場 後半3回】

開催日時 平成30年9月18日(火)〜10月2日(火) 毎週火曜日 19:30〜21:00
会  場 対馬市交流センター3階 大会議室(長崎県対馬市厳原町今屋敷661-3)

9/18(火) ツシマヤマネコの過去・現在、そして未来
 講師 環境省 対馬自然保護官事務所 厳原事務室 自然保護官 永野 雄大

9/25(火) 植物にとっても「国境の島」? 対馬の植物とその分布の不思議
 講師 対馬市島おこし協働隊 生物多様性保全担当 山本 武能
 ※9/20(木)に上対馬会場でも開催します。

10/2(火) 陸橋の島 対馬の昆虫
 講師 対馬の自然と生き物の会 境 良朗


【上対馬会場 後半2回】

開催日時 平成30年9月20日(木)〜9月27日(木) 毎週木曜日 19:30〜21:00
会  場 上対馬総合センター 視聴覚室(長崎県対馬市上対馬町比田勝575-1)

9/20(木) 植物にとっても「国境の島」? 対馬の植物とその分布の不思議
講師 対馬市島おこし協働隊 生物多様性保全担当 山本 武能
 ※9/25(火)に厳原会場でも開催します。

9/27(木) ツシマヤマネコとつながる農林水産業
講演 一般社団法人MIT 代表理事 吉野 元



 そして、明日、いよいよあれが放送ですね(-_-;)

 >>にっぽんトレッキング100・歴史秘話ヒストリア 9/19(水)放送について(当協会ブログ2018.09.12 Wednesday)



クイズの答え: 107羽(たぶん)
記事カテゴリ: 対馬の自然
ゲンジボタルの季節その2(厳原町樫根・上山地区編)
 こんにちは、今週末はザ・ノースフェイスのイベントで白嶽と城山に登る局長Nです。

 参加者の皆様に、対馬の雄大な自然を体感していただきたいと思います。


 さて、前回、美津島町鶏知・焼松地区のゲンジボタル情報をお届けしましたが、続報「上山地区編」です。

 >>ゲンジボタルの季節その1(美津島町焼松編)(当協会ブログ2018.05.31 Thursday)


ゲンジボタル・上山地区

2018.5.31(木) 対馬市厳原町樫根・上山地区

 数十匹は舞っており、十分楽しめるのですが、ピークはまだこれから。現在は30%くらい?でしょうか。

  >>長崎県対馬市厳原町樫根(かしね)・上山(かみやま)地区(Googleマップ)



 ちなみに、九州百名山・白嶽の登山者用駐車場周辺の淵でもゲンジボタルを鑑賞できるのですが、昨日5/31時点では1匹も舞っていませんでした。

 場所によって、発生時期に差があるようです?(-_-)?
記事カテゴリ: 対馬の自然
ゲンジボタルの季節その1(美津島町焼松編)
 こんにちは、5月28日に九州北部の梅雨入りが発表されましたが、週末のイベントはなんとか天気がもちそうでほっとしている局長Nです。

 >>ザ・ノースフェイス×対馬イベント 参加者募集!!!(当協会ブログ2018.04.15 Sunday)



 さて、対馬のあちこちでゲンジボタルが舞っています。

ゲンジボタル

2018.5.30(水) 対馬市美津島町鶏知・焼松地区


 「こんなにホタルがいるなんて、すごい! これ、養殖(放虫)ですか?」

 「天然です!」

 観光客の方と毎年こういうやりとりが行われます(^^;)

 ご家族で梅雨前の風物詩・ゲンジボタルの乱舞をお楽しみください。 

【ホタル観賞の注意】
・騒音など周辺住民への配慮、ホタルをライトで照らさないなど、マナーを守って対馬の自然をお楽しみください。
・転落やケガ、マムシなど、また駐車スペースが狭い場所がありますので、安全面の注意をお願いします。

【ゲンジホタル発生地】

 >>長崎県対馬市美津島町鶏知(けち)・焼松(やけまつ)地区(Googleマップ)

 >>長崎県対馬市厳原町樫根(かしね)・上山(かみやま)地区(Googleマップ)

※↑5月31日、現地確認。まだピークではないものの、ホタル鑑賞を楽しめます。発生率は30%くらい?


全島で発生しており、峰町の大久保がすごい! 〇〇地区もすごいよ!という話もよく聞きます。

ホタルの写真、情報などありましたら、よろしくお願いいたします<(_ _)>
記事カテゴリ: 対馬の自然
対馬の新緑と國分先生のこと
 こんにちは、家の前の川(徒歩30秒)でゲンジボタルが舞い始めている局長Nです。

 今年は桜がいっせいに咲いて散り、ヒトツバタゴも例年より早く開花し、5月初めにロケ取材で訪れた山でもかつてないほどチョウセンヤマツツジが咲き誇っていました。

チョウセンヤマツツジ

 5月の連休中にはキエビネをよく見かけ、久々にキンラン(野生ランの一種)も見ました。

新緑の城山

 対馬は面積の89%を森林が占める自然豊かな島なのですが、全島的に、若葉が美しい新緑の季節を迎えています。


 そして、花々が開花を競い合っているかのような4月下旬(25日)、対馬の植物を誰よりも愛し、島内外の人々から愛された國分英俊先生が逝去されました。

 おととしの10月にガンが見つかり、余命1年を宣告され、病気と闘いながらも普段通りの生活を心がけ、日々を楽しまれながら、1年半の時を過ごされました。


 15年ほど前、「対馬の山野草を紹介するホームページを作りたいので植物の写真を提供していただけないでしょうか」という失礼な申し出をしたところ、「いいよ、これ全部自由に使って」と3000枚の鮮明な植物写真(3ギガバイト・・・)を渡され、度肝を抜かれました。

 >>対馬植物図鑑


 その後も、國分先生と夫人の愛子さんに、結婚前の嫁と一緒にあちこちの山に連れていっていただきました。

 國分先生との出会い(厳原中学校の恩師だったので、正確には再会)がなければ、家庭を持つこともなかったかもしれません。

 個人的に山に連れていっていただいても、協会の事業でガイドをお願いしても、いつも先生が一番活き活きして楽しそうでした。

ツリフネソウ

 ツリフネソウやオオチダケサシ、アオノイワレンゲの自生地など、今思えば夢のような場所にたくさん連れて行っていただきました。

 開発や獣害で自生地が消滅した場所もあり、もう一度見たい気持ちと、再訪してがっかりしたくない気持ちが交錯します。


 病気が見つかってからも、先生のご自宅と私の職場が近いこともあり、朝、「おーい、Nくーん!」と手を振りながら、趣味の陶芸の窯場へ向かう先生をよくお見かけしました。

 3月のバターナイフづくりイベントや4人展の際にはあきらかに痩せており、苦痛・疲労も大きかったはずですが、尋常ではない精神力で平静を保たれているように思えました。

 最後にお会いしたのは4月の初めで、先生が1年かけてまとめた「対馬の植物」について、自費出版なので島外からの問い合わせ・販売の際は協会が窓口になってほしい、というお話でした。

 >>写真集「対馬の植物」(國分英俊/國分愛子)の発売について(当協会ブログ2018.03.09 Friday)


 ご自宅を出る際、先生はベッドから上半身を起こし、「後のことは、頼んどくけ」といつものように笑って手を振られました。

 4月25日、ご家族や対馬野鳥の会の皆さんに看取られながら、先生は眠るように息を引き取られたそうです。

 私は1年間の事業の打ち合わせ中で、兄(野鳥の会事務局)からの電話に気付かず、悔いが残ります。

 葬儀の日には、例年になく早く開花したヒトツバタゴが満開を迎えていました。



 季節は繰り返し、また夏がやってきます。

 一人の人間に与えられた時間には限りがあり、何ができ、何を残せるのかはわかりませんが、対馬の自然を心から愛し、遊びの達人でもあった先生の想いを継いでいけたら、と思っています。

 とりあえず今は、「対馬楽講座〜自然編〜」をやりたいという思いがふつふつと湧いています。

記事カテゴリ: 対馬の自然
春の花々とヒトツバタゴ開花情報(南部編)について
 こんにちは、3月末から一気に春の花々が開花し、国境の島・対馬にも春が訪れています。

 というか、とっくに桜も散り、対馬を代表する銘木ヒトツバタゴが咲き始めています。

 今年はちょっと早いような?(-_-;)?

 あ、局長Nです。


4/11ヒトツバタゴ

 4/11の対馬南部・厳原町今屋敷山下通り(対馬市交流センター裏)のヒトツバタゴはこんな感じでしたが・・・


4/17ヒトツバタゴ1

 4/17にはこう。


4/17ヒトツバタゴ2

 かなり開花しています。


 国内最大の自生地として国の天然記念物に指定されている対馬北部・上対馬町「鰐浦(わにうら)のヒトツバタゴ」は、南部より少し開花が遅くなると思いますが、それでも例年より少し早いようです。


 それ以外の春の花々を少し。

フデリンドウ

3/31 フデリンドウ


ナンザンスミレ

3/31 ナンザンスミレ(淡紅)


シュンラン

3/31 シュンラン


ヤブツバキ

4/1 ヤブツバキ


ヤマザクラ

4/1 ヤマザクラ


ヒトリシズカ

4/15 御岳のヒトリシズカ(花期は終わり気味)


キビヒトリシズカ

4/15 キビヒトリシズカ


スダジイの板根

4/9 龍良山(たてらやま)のスダジイの板根(高さ1.5mほど)


森の精霊

4/14 龍良山の森の精霊エント(ウソです)


モミ

4/15 御岳の象徴、モミ


 春は一瞬で過ぎていきます。

 時を惜しんで、野に出ませんか?

 あ、リュックの中には、こちら!

 >>写真集「対馬の植物」(國分英俊/國分愛子)の発売について(当協会ブログ2018.03.09 Friday)


記事カテゴリ: 対馬の自然
アカハラダカの渡りとアキマドボタルの発生状況について
 こんにちは、火曜日に対馬30kmロングトレイルに挑戦し(24kmで日没が迫り時間切れ)、金曜日に有明山登山道整備の下見をし、明日日曜日は家族で城山に行く予定の局長Nです。

 ソロ・仕事・家族で登山、バランスが取れてますねー(殴)


 さて、先日のブログ 対馬の奇妙な生き物たちの発生状況について(2017.09.13)の続きです。

アカハラダカ

 アカハラダカは例年9月中旬に渡りのピークを迎えます。

 今年も山は越えたかな?と思っていたら、本日(2017/9/23)、内山峠でまた1万を超える数が観察されたそうです。

 NHKの自然番組の取材班が来てるので、安心しました。ふー(-_-;)

 ↓「対馬野鳥の会」会長、通信使さんの記録です。
 >>2017年アカハラダカ秋の渡り(野鳥通信対馬から)


豆酘崎

 豆酘崎(つつざき)のアキマドボタルは、おととい(2017/9/21)夜の観察で、オスが1〜3匹ほど常に舞い(全体で10匹程度?)、メスが1匹でした。

 これから10月初旬くらいにかけて、ピークを迎えるのかなあ、と思いますが、先日たくさん見かけた幼虫が今回はゼロ。

 謎が多いです・・・。


 アカハラダカ、アキマドボタルの情報や、内山峠・豆酘崎の場所(Googleマップ)は、先日のブログをご覧ください<(_ _)>

  >>対馬の奇妙な生き物たちの発生状況について(2017.09.13)
記事カテゴリ: 対馬の自然
対馬の奇妙な生き物たちの発生状況について
 こんにちは、協会の観光チーム・物産チームが博多駅イベント(9/11〜9/13)で出払う中、事務所でお留守番をしている局長Nです。

 この夏は対馬でカワウソが発見されて大騒ぎになりましたが、9月は対馬ならではの奇妙な動植物がいろいろ観察できる季節ですので、その発生状況をお知らせします。


 まずは〜

アカハラダカ

 ハトほどの大きさの小型のタカで、越冬のため9月に対馬上空を南下していきます。
 多い年には9月1ヶ月で10万羽を超え、1日に1万羽以上が観察されることも。

アカハラダカ観察所

 天気が崩れると対馬で羽根を休め、翌日晴天になると上昇気流に乗って一気に渡ります。

 おととい(9/11)は強風・強雨、昨日は晴天だったため、昨日1日で1万5千羽ほど渡ったそうです。

 今朝も、対馬野鳥の会の皆さんが楽しそうに観察していました(^^)

 例年9月中旬にピークを迎え、9/17(日)に協会主催の観察会を予定していますが、台風が・・・(-_-;) 

 >>内山峠アカハラダカ観察所(長崎県対馬市厳原町内山)(Googleマップ)


アキマドボタル

 9月下旬から10月中旬ころにかけて発生し、日本では対馬にのみ生息する大陸系の「秋のホタル」です。

 陸生でやぶ地や畑の上などを舞い、ゲンジボタルほど群れでは行動しませんが、大型なので見ごたえがあります。

 昨年はじめて対馬南端の豆酘崎(つつざき)で発生しているのが確認されました。星空・漁火・大海原とともに秋にホタルが観察できるという抜群のロケーションです。

 昨夜、豆酘崎でメス数匹と幼虫30匹ほどが確認できました。オスは確認できませんでしたが、あと1週間もすれば、見られるかなあと思います。

 現地は、豆酘崎灯台下暗しで真っ暗です。ライト必須。また、マムシなどもいるかもしれないので、ご注意ください。

アキマドボタル・メス

 メス(2017/9/12撮影) 翅が退化して飛べませんが、お尻が発光します。

アキマドボタル(オス・メス)

 オスとメス (2009/10/4撮影) オスも大型で、ほぼ点灯したまま舞います。

 >>豆酘崎(長崎県対馬市厳原町豆酘)(Googleマップ)


ダンギク

 日本本土では稀ですが、対馬では普通に見ることができます。

 城山(古代山城・金田城)の一の城戸の上などに群生します。

ダンギク

 城山にて(2014/9/30撮影)

 >>金田城トレッキング(当協会・モデルコース)


ムジナノカミソリ

 宮崎県の自生地が消失し、環境省の野生絶滅種に指定されていますが、対馬では普通に見ることができます。

 近縁種にキツネノカミソリ、オオキツネノカミソリがありますが、対馬のものはムジナのようです。

ムジナノカミソリ

 美津島町にて(2017/9/9撮影)


カワウソ

 9/2に環境省の調査チームの調査が終了し、フンのDNA分析、種の特定を目指しています。

 >>対馬のカワウソ調査終了(佐賀新聞2017/9/3)



ツシマヤマネコ

 対馬のシンボルですが、個体数の少なさから、島民でもなかなか見ることができません。

 たまに道路に出てきたり、田んぼで遊んでいたりします。

ツシマヤマネコ

 NHKの「ダーウィンが来た! 〜生きもの新伝説〜」の10周年リクエスト特集では2位でした。

 ちなみに1位はダイオウイカ(-_-;)


キタタキ

 北海道のクマゲラと同サイズ、日本最大のキツツキ。

 大正時代まで対馬北部の御岳に生息し、木をつつく(キツツキ)のではなく、木を叩く(キタタキ)ような音が森に響いていたとか。

 50年以上生息確認ができず、絶滅種に指定されていますが、北朝鮮や38度線付近にまだ生息しており、間違えて渡ってくるかも。

 >>キタタキ(Wikipedia)


 カワウソもそうですが、何が出現するかわからないのが、対馬の自然の奥深さであり、面白いところであります。
記事カテゴリ: 対馬の自然

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